セッション概要
通常、システムはその処理結果を RDB に対して読み書きします。しかし別の選択肢もあります。処理の結果ではなく、その過程をデータとして保存するイベントソーシングなら、これまでの方法では失われていたかもしれない貴重なデータを永続化することが可能です。このセッションでは、イベントソーシングと、簡単にイベントソーシングを始めるための開発フレームワーク Sekiban をご紹介します。
Sekiban は、アプリケーションがイベントソーシングと CQRS パターンに基づいてデータを扱えるようにするための C# フレームワークです。イベントソーシングと CQRS はとても有用なソフトウェアパターンですが、実際に使用する際には多くの実装上の複雑さを伴います。Sekiban は、開発者がそうした複雑さをできるだけ意識せずイベントソーシングを用いられるようにすることを目指しています。Sekiban は、コマンド・イベントデータの自動永続化、イベントデータの再生、および自由なクエリの定義と実行を可能とします。現在のバージョンでは、データストアとして Azure Cosmos DB と Amazon Dynamo DB を選択できます。将来的には PostgreSQL にも対応する計画です。Sekiban は完全なオープンソースソフトウェアです。
講師
川江 貴志(かわえ たかし)
(株式会社ジャイテックジャパン マネージャ)
高丘 知央(たかおか ともひさ)
(株式会社ジャイテックジャパン CTO)
セッション情報
- 担当:
- 株式会社ジェイテックジャパン
- レベル:
- 入門編
- 対象者:
- システム開発に利用できるイベントソーシングフレームワークを検討している人
- 前提知識:
- システム開発の経験がある方。イベントソーシングの理解があれば尚可
- カテゴリー:
- プログラミング言語 / カスタム(Webバックエンド開発)